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丸山東壁緑ルート

丸山東壁緑ルート

10/4-6にかけて、仙田先輩(同志社大M2)と丸山東壁緑ルートの登攀に行ってきた。
その記録を残そうと思う。

事の始まり。。
お盆に、仙田先輩と新進気鋭のクライマーN村くん(某高校山岳部)、私の3人で穂高パチンコ(屏風岩雲稜〜前穂高北尾根〜滝谷ドーム中央 継続登攀)を企てた。そこでは台風のおかげで、雲稜ルートを歩荷したのみとなった。しかしその時、雲稜のピッチに人工登攀があり、初めて鐙を使用した登攀というものを体験した。そこから、この感じならあの丸山東壁緑ルートも行けるのではないか、と思い立ち計画した。

10/4
夕方京都で合流し、扇沢駅へ向かう。
23時ころ扇沢駅に到着。この日は、扇沢駅にて車中泊。明日以降の微妙な天気予報に、半分諦めモードで就寝。

10/5
始発の便で黒部ダム駅へ。
始発でも観光客は結構いる。朝から元気だなと感じる。我々ほどでは無いか。。
黒部駅からは、下ノ廊下方面へ歩いて内蔵助谷出合へ向かう。その間もどんより曇っており、気持ちは上がってこない。
出合に到着後、丸東(丸山東壁)が見える。なんと、日光が壁の取り付きまで当たっている。テンション爆上がりで、壁へと向かう。

写真_丸東基部からの全景
丸東基部からの全景

1ルンゼを詰め上がり、無理やりトラバースして壁の基部へ。
うーん、濡れている。まぁ人工だし、陽も出てるから途中で乾くだろうと取り付く。

1p-3p
出だしからA0。濡れているから。
ちなみに濡れていなくてもA0は不可避だろう。

4p
三日月ハング直下からスタート。ちなみ三日月ハング下の終了点は、リングボルトとハーケンで恐ろしい。
ハング越え時、タイオフ用の細引きあると良い。
5p
ボルトラダー。鐙の最上段に乗る事も。

6p
出だしは少しルーファイ必要。
小ハング越えからの苔々ルート。
このピッチはロープをバンドまで伸ばした為、コールが届かなかった。

写真_6p目終了点。ダイレクトルートのスタート地点
(6p目終了点。ダイレクトルートのスタート地点)
この日はこれで終了。次の日のルート開始点を偵察。その後、ホテル丸山へチェックイン。ホテル内は水が滴っている。シュラフカバー必須。ちなみに水はいつも滴っている訳では無いので、注意。

写真_ロープの先の洞窟がホテル丸山
ロープの先の洞窟がホテル丸山

ささっと、ご飯を食べて就寝。
夜に仙田先輩のうめき声が聞こえる。どうやら寒いようである。私は、シュラフを持ってきて防寒具を省いて軽量化。仙田先輩は、防寒具を多く持ってきて、シュラフを省いて軽量化。ここが明暗を分けたようである。しかし仙田先輩には、なんとか耐えて貰うしかない。。

10/6
私の誕生日である。
朝から霧が立ち込めて、辺りは白い。
そして、薄ら寒い。まぁ、誕生日だからと言って天候が変わる訳でもない。感情によって天気は左右されない。天気の子じゃあるまいし。体を引きずり、取り付きへ向かう。
かなり微妙な天気だが、人工なのでとりあえず取り付く。

7p
途中ハーケンが抜けるも、無事通過。
カムの0.5を使用。
8p(最終p)
大ハング越えのピッチ。リングボルトに鉛直方向に力をかける為、抜けそうで怖い。また、腐った紐にフィフィをかけて、乗り込む場面もある。途中、0.5カム使用。
休み休み行けば、突破可能。
ハング越え時は、足元200mくらい宙ぶらりん。

写真_8pハング帯を登る仙田先輩
8pハング帯を登る仙田先輩

最終ピッチは、初登時どの様に登ったのか分からない。一体どうやってボルト打ったんだ…。また、フリー突破はかなり厳しいルートのように思う。まさに、人工然としたルートであると感じた。
そして、終了点に着いたあたりで、天気が晴れてきた。まるで我々の感情がリンクしているようだ。

写真_帰りは宙ぶら懸垂
帰りは宙ぶら懸垂

その後はさっさと懸垂で降りて、足早に帰京した。懸垂時は、支点もしっかりしており安心して行えた。

丸東緑ルートという、クラシック名ルートに行けた事は素直に嬉しかった。しかし同時に、内容としては人工に終始してしまい、面白みは少なかった。また、他人の設置した支点(リングボルト、ハーケン)に不用心に命を預け続けざるを得ない状況もあまり心地よくは無かった。今後は、フリー力を鍛えて壁を楽しみながら、安全に登る方向性に切り替えていきたい。そちらの方が、未踏壁で通用する力に近いものがあるとも思う。

とは言いつつも、奥鐘山西壁に興味をそそらてしまう。。どうしたものか。。どなたか、紫岳会ルートの情報ありましたら、教えていただきたいです。ではまた。

写真_仙田先輩と丸山東壁緑ルート

(記)うの
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次は奥鐘山なんすか。
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同志社大学山岳会は同志社大学体育会山岳部のOB会です。

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